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​世界観

​宇宙の外から来た生命体、自称「神様」によりテラフォーミングされた、地球ではない遠くの星に住んでいます。

多くの人々は地球から連れてこられた人類の子孫ですが、この星の「神様」がかつての地球を滅ぼしたことを知りません。

​「神様」は全ての人類を管理していますが、それは家畜としてです。人類の味を気に入っているため、積極的に生贄を欲しがります。

生贄に捧げられることは名誉なことだとされています。そして生贄を差し出すのは聖職者の役目です。

エメ・エマ共通

とある施設で製造された生物兵器のプロトタイプです。エマはエメの改良型として造られました。

核さえ残っていればどんな状態からも完全に再生しますが、その分寿命は縮みます。大抵の個体は30歳前後で死亡します。

​怪力です。散々切られた傷があるので頑張れば手足は取れます。彼女らが死んだことに右心は気づかないふりをしています。

​人の形に見えているのは右心だけです。実際は彼女らの骨に他人の肉をべたべたと付けたゴーレムでしかありません。

エメ

無口で大人しい子でしたが、過度のストレスにより解離性同一性障害に陥り、様々な処置を受けた結果幼児退行しました。

常に愛されていないと不安で仕方がありません。愛故であるのならばどんなことも受け入れてくれます。

痛みは全て快感に変わるようになってしまったので、自らの体を徹底的に痛めつけます。彼女の邪魔をしてはいけません。

​歳を取るにつれ、彼女の言動は実年齢相応になっていきました。暖かい春に寿命で死にました。

エマ

改良型として造られた肉体に、エメのもう一つの人格を組み込んだ存在です。昔は攻撃的な性格でした。

いつかはエメとの完全な統合を望んでいますが、そのためには肉体は邪魔だと考えています。

​双極性障害を患っており、普段はめそめそと塞ぎ込んでいます。躁状態になることもあるようです。

​姉を失ったショックで発狂し、奇行を繰り返すようになりました。蒸し暑い夏に自殺しました。

​右心

医者の旧新往助と牧師のAlma Sternとの間に生まれました。左心(さなか)という弟が居ます。肉体的・精神的に虐待を受けていたので父親が嫌いです。

子どもが産めない体なので錬金術に興味を持ちました。体中の傷を見られたくないため滅多に露出しません。その2割は自傷でできたものです。

とある施設でホムンクルスを製造する仕事をしていました。多くのホムンクルスを「我が子」として可愛がっていました。たとえどんな姿でも。

我が子たちを生み出しては失敗作だと処分されることに耐え切れず、ある日施設で首を吊りました。

生前に二度病んでおり、一周してまともな人間に見えます。今は娘たちの寿命を延ばす研究をしています。

​娘たちの遺体を「まだ生きてる」と言い張り、大事そうに抱えています。右心の幻覚を否定すれば、貴方が「娘」の一部になるでしょう。

​旧新右心

パラレルワールドの存在です。弟の左心は幼くして亡くなり、その直後に母親は自殺しています。父親に虐待されているのは同じです。

行き過ぎた暴力を愛情と教えこまれ、痛みで眠れない日々を過ごしています。与えられた"痛み止め"の中身が何かは知っていますが、知らないふりをしています。

辛い現実に耐えられず、自殺を繰り返していますが、死亡した翌朝に自宅のベッドで目が覚めるようです。

​そして、幻覚のような幽霊のような、「誰か」が見えるようになりました。

アラタ

エメよりも前に造られた子です。非力で戦闘には向かないのですぐ殺処分される予定でしたが、右心の説得により生かされることになりました。

大人のような外見をしていますが、精神は幼い少年です。独りにされると自傷したりぬいぐるみを壊してしまいます。

右心を「ママ」と呼ぶ甘えん坊さんです。彼にとっては右心が自分の世界の全てでした。

頭脳を極限まで酷使され、たった5​年でこの世を去ってしまいました。右心はそのことを悔やんでいます。

​彼の脳は、この星の何処かに今も存在しています。

Alma

旧姓はStern、5人きょうだいの末っ子。生まれつき盲目で脚が悪いです。10代の頃に某国に教会を建てた兄の元に行きました。

​そこで出会ったのが旧新往助でした。彼とはすぐに仲良くなり、交際、妊娠、結婚へと至りました。

夫の往助からは大変愛されていたそうです。右心を出産した後も聖職者としての仕事は続けていました。

​左心を産んで数年後、右心の目の前で飛び降り自殺をしました。下級天使となった彼女は「神様」のお手伝いをしています。

​杠

「神様」の落ちこぼれの子孫です。様々な生物と混ざり合ううちにグールと呼ばれるようになりました。

​彼の本名は地球人には発音できないため、長らくその名前で呼ばれておらず、忘れてしまいました。

ヒトの姿をしていますが、正体は恐ろしい肉塊の化け物です。内臓の位置やらはかなり適当です。

​キョンシーになってから長い間、コレクターたちにたらい回しにされていましたが逃げてきました。

​行倒れていたところを右心に拾われました。その際に赤い左目を盗られてしまったようです。

​縫合痕は右心によって付けられたものです。傷を開くと植え付けられた植物の根がずるりと出てきます。

​月の綺麗な秋に二度と動かなくなりました。その後に死体に根付いた植物が彼を森の奥へ運んだようですが…。

​妖精

こう見えて「神様」の仲間ですが、地球人を食べません。むしろ彼らに興味を持ち、コミュニケーションをとろうとします。

妖精は小さくて可愛らしいものを好みます。擬態が下手なので、普段は改造した地球人の人形を操縦しています。

少年

フルネームは間々田歩夢(ままだ あゆむ)。病気で入院していたところ、妖精に目を付けられてしまいました。

はらわたはふかふかの綿に、頭は大きな鈴に、目は煌めく硝子玉に挿げ替えられ、綺麗だった金春色の髪は黄色く染められました。

呻くような声を漏らすばかりで立つこともできなくなってしまった少年は、ただのお人形さんとして妖精に可愛がられるしかないのです。

愛咲

彼の母親は水商売をしていました。女の子が欲しくて適当な男を引っかけて妊娠しましたが、生まれてきたのは男の子でした。父親は不明です。

3歳で施設に保護されるまで、薄暗いアパートの一室で、滅多に帰ってこない母親を待ち続けながら僅かな食糧をあさって生きていました。

自分が女の子じゃないから。可愛くないから。だからママに嫌われたんだ。当時の記憶が残ってなくとも、その強迫観念は心の底に根付いています。

成長し、背の高い男らしい体つきになるにつれ、絶望は増していきます。どんなに髪を伸ばしても、可愛い服を着ても、もうだめなんだ。

​そんな時に出会ったのが、小さくて可愛らしい、まさに理想の姿の「彼」でした。

メテオ

「神様」によって造られた、宇宙を管理する装置です。外見は核になった者の「なりたかった姿」を模しています。

生き物ではないので骨や内臓はありません。身長、性別、体温もないです。地に足をつけるとぐにゃりと歪んでしまうため、宙に浮いています。

メテオの体を木端微塵にしたところで、スペアが無限に出てくるだけなので無駄です。メテオは宇宙のどこにでも存在します。

自分の宇宙で生まれた生き物は等しく「我が子」として扱います。外から来た者には戸惑いを見せます。

故郷の星、会いたかった人、造ってくださった「神様」、そのどれもがもう存在しないことに気付かず、メテオは永遠に星を生み出し続けます。

ルイン

心にぽっかり空いた、小さな黒い穴がメテオを喰らい尽くしてしまいました。その穴が自我を持った存在です。

ヒトのような姿に特にこだわりはありません。眼球も、歯も、全てが飾りです。ただブラックホールを包み込んでいる入れ物です。

生きとし生けるもの全てを憎んでいます。しかし憐れでどうしようもない生き物の観察は好きです。あの手この手で堕落させて弄びます。

「メテオ」と呼ばれることが一番嫌いです。呼ばれたその瞬間に対象を重力で圧し拉ぐでしょう。

宇宙の全てを消すつもりではいますが、最近食べ物に興味を持ったようで、ブラックホールに吸い込んではまんざらでもなさそうに味わっています。

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